デジタル機器の使用に起因する重大な問題を防ぐ方法

セキュリティリスク

デジタル化が進み、便利になる一方、時に小さな誤りによって大きな事故が引き起こされるケースがあります。また、デジタルに関するスキルを持つ方だけではなく、スキルに乏しい方も日常的にデジタル機器に触れるようになったことから、そういった素人を狙った犯罪も増えています。デジタル機器が身近になった今、問題を防ぐための方法も今一度学びなおし、しっかりと把握しておく必要があります。

デジタル機器を使用するにあたって恐れることは複数ありますが、特に重大な問題に繋がりがちなのはデータに関することです。例えば、重要なデータが完全に消滅してしまうことが挙げられます。自ら消すのではなく、誤操作や外部からの操作によって、意図せず消滅してしまうことがデジタル機器には起こり得ます。

機器の内部に蓄積されているデータが外部に漏れてしまうことも問題です。とりわけ個人情報や企業の機密情報などは慎重に取り扱う必要があるデータです。誤って流出しようものならダメージは計り知れません。

重要なデータの消滅や流出するためには、情報セキュリティについて知り、対策を徹底することが大切です。

情報セキュリティは、機密性(Confidentiality)、完全性(Integrity)、可用性(Availability)の3つの要素から構成されています。これらを維持することで、重大な問題に繋がるデータの消滅や流出のリスクを減らすことができます。

では、情報セキュリティを構成する3つの要素について確認してみましょう。

<機密性>
許可のある人のみ情報を使用、閲覧、利用できることです。これにより、第三者をはじめとした意図しない相手に情報を渡すことを防ぎます。実装されている対策の例としては、アクセス制御やパスワード認証、暗号化、立ち入り制限などがあります。

<完全性>
情報が他者によって書き換えられておらず、正確であることです。これにより、誤った情報をきっかけとした信用の失墜を防ぎます。実装されている対策の例としては、デジタル署名や改ざん防止が挙げられます。

<可用性>
許可のある人が必要な時に情報を使用できることです。これにより必要な相手と情報を共有することができます。実装されている対策の例としては、システムの二重化やデータのバックアップ、クラウド管理などが挙げられます。

以上に挙げた機密性、完全性、可用性を維持することは、デジタル機器を扱う上で大変重要になります。

情報セキュリティを脅かす原因

近年、メールの利用を狙ったサイバー攻撃による脅威が増えています。メールを介してデジタル機器をウイルスに感染させ、データの窃取を図る方法で、特定のターゲットを狙うことから「標的型攻撃」と言われます。特に企業が所持するデジタル機器を狙うケースが多い方法です。連絡手段として当たり前のように使うメールだからこそ、問題になりやすいとも言えます。

対策としては、信頼できる宛先からのメール以外は開封しないことや、メールに記載されているURLをクリックしないこと、フィルタリングサービスやウイルス対策ソフトを導入することが挙げられます。

生活を豊かにし、仕事を円滑に進めるために利用されるデジタル機器ですが、一転して日々の生活や仕事に問題を引き起こす可能性が潜んでいます。慎重に扱い、少しでも問題が発生するリスクを減らせるように努めましょう。